ささかみ研修会報告

2024/3/9(土)~10(日)


新潟県阿賀野市のNPO法人食農ネットささかみと夢の谷ファームなどを運営委員9名で訪ねました。

研修テーマ

(1)NPO法人食農ネットささかみとの交流、見学
(2)あったかキャッチボールの今後について あったか会議


3月9日11:20 豊栄駅出発(NPO法人食農ネットささかみの事務局の方と石塚さんが駅まで迎えに来て下さいました。)
昼食 道の駅あがのにて、各自自動券売機で買い食べました。ご飯も野菜もおいしかったです。パルシステム新潟かがやきのブースもありました。パルシステムおなじみの産地の商品、農産物もありました。あったかの会員種子島の黒糖や、無茶々園商品も置いてありました。阿賀野市(笹神)の有機米(コシヒカリ)のパックご飯の試食を行いアンケートに回答しました。坂井文駅長は前職「JA新潟かがやき」で営業職だったそうです。

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13:30 瓢湖見学…白鳥は見られず、鴨だらけで鳩もいました。石塚さんの田んぼで白鳥を見ました。

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13:50 1700年の歴史のある旦飯野神社を見学しました。神主さんにみんなでお祓いもしていただきました。

14:15 夢の谷ファーム (2月4日生まれの子ヤギ・ヤマアカガエルの卵塊を田んぼで見ました。ヤマアカガエルは冬眠中に一旦起きて産卵するそうです。糸蚯蚓神社、BMW循環施設見学。ボカシ施設見学、あったかの研修参加者は寒いのでボカシ風呂に入らなかったのですが、入ったBMW技術協会の方は気持ちよさそうでした。雪が降り始め、寒いので、早めでしたが夢の谷ファームを出ました。) ~ 出発16:10

16:20 宿泊の川上屋旅館に到着、第一陣は予定より40分ほど早く到着しました。

18:00~ NPO法人食農ネットささかみ、石塚さん、BMW技術協会 秋山さん、遠藤尚志さんと夕食交流を行いました。石塚さんが夢の谷ファームの有機米のお酒菊水を差し入れてくださいました。美味しかったです。自己紹介をして歓談できました。 

3月10日 8:10 豆腐工場の2階にて石塚さん 座学(産直の歴史と有機農業の提言)を写真等を見ながら伺いました。

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石塚さんのお話の一部
・平成9年(1997年)、交流は極めて大事なので、もう一歩進んだ交流事業をやろうということで、今までバスでささかみのツアーを行っていたがJRに交渉して年間700人誘客するので、新幹線を4割引きにしてもらった。(本では3割引きと書いてあった。)さらにNPOで補助しようということで、6割の単価になるようにささかみからパルに行く産直品の金額の1%をNPOにフィードバックしてもらい、産直に使った。交流費の4割補助を出した。一番の宣伝は組合員さんが産地に来て生き物や、田んぼのぬくもりを素足で感じること。帰ったら1人が5人、10人に話してくれる。
・新しい産直品を作ろうと作ったのが豆腐工場。総額2億5千万円。補助金が1億円、残りの55%2500万円を農協が出資、残りの45%をパル、新潟総合生協と共生食品から出してもらい、農商工連携6次化産業の草分けとなった。転作で増えた大豆を使った、消泡剤を使わない豆腐作りのために競争相手であるはずの共生食品の三澤さんが息子さんを二年間出向させてくれた。
・ささかみの歴史下山さんと中澤さん。昭和46年石塚さんが農協に入協した。650万haの農地があり、650万人の農民がいた。1haで生計が成り立った。
・入協した年、ヤミ米を売ったため3年間で4人組合長が変わった、背景は農民運動の盛んな地。賀川豊彦さんが大正の12.3年木崎争議に支援に来られてささかみの近くにいらしていた。生協でも学生運動をしていた人たちが市民運動をしていた。中澤さんは新潟の水俣運動の支援に来ていた。ささかみのカドミウム汚染の闘争にも来ていた。10年後にパルとささかみが出会った。
・昭和53年強制減反が始まった。笹岡農協が減反反対運動を行い減反の達成率ワーストワン。お米が余っているだろうとパルシステム下山さんと岡田さんが来て産直が始まった。それから石塚さんは37年間産直事業にかかわっている。

・産直が出来なくても8年間交流事業をした。
・昭和62年10月に特別栽培米制度ができた。中澤さんからお互いのエゴを払拭しよう。と言われ、安全で安くておいしい品物がほしいというのが消費者のエゴ、生産者のエゴは真逆
・当時農薬漬けだったのを50%農薬を削減し、化学肥料を50パーセント削減すれば特別栽培米で1家族100キロ流通できた。物語を付けた流通をしようと中澤さんに言われた。
・平成3年1億円のふるさと創生資金でお米に物語を付けたいとたい肥センターを作る資金にした。総額3億8千万万円。米沢郷に通い、学んだ。事業主体は村。運営は農協がやる。従事者は農家の雇用の場として仕掛けた。赤字2000万円。いいたい肥を作るために出会ったのがBMW。いかにいいお米を作るかに燃えた時代。
・一般栽培より余計穫れた。
・第1回目のゆうきの里振興大会で伊藤幸吉さんに講演してもらった。 
・公開確認会の米の最初がささかみ。交流会でパルからの参加者が230名生産者が170名農協の役職員5、60名総勢500何10名飲んだビールが1100本、支払いは協議会で受け持った、税務署に睨まれて翌年からNPOを立ち上げた。 
・特栽米から有機米に変えたときに中澤さんのエゴと+けんぽく生協の中村洋子さん。平成2年に生消協が出来上がって10人の侍、B基準がささかみ。
・平成5年米パニック。たい肥を散布した圃場が安定して米が穫れた。土作りが大事。もみ殻事件。もみ殻を混ぜて規格外にして、いっときでも早くお米をパルシステムに流通したかった。山本さん若森さんにものすごく喜ばれた。東北16産地のうちお米が動いたのが米沢郷とみどりの農協と笹岡農協の3つしかなかった。翌年から予約登録米制度を考えた。
・三億円事件、コープネットから流通しましょうといわれたのを蹴った。
・たい肥センターが成功したので第1回環境保全型農業で農林水産大臣賞をいただいた。10年後に第1回食の架け橋賞をいただいた。
・平成9年から有機農業を始め、夢の谷ファーム有機の自給率半径1㎞以内72%百姓は何でも作る。百姓の王道を行きたい。
・有機で成功したい。遊び心、13万円の電動リール(300キロのマグロを上げられる。)でチェーンを引っ張っている。除草機。田んぼでマグロをつっていると答えている。パーマン8号釣りざおで引っ張る。みんなで楽しい有機農業をやりましょう。
・面白い農業をすると面白い。雑草を敵にしない。100%きれいにするという考えではなくて雑草があってもいい、稲がそれ以上丈夫になればいい。そういう考えでやっていかないと結局は農薬に頼ることになる。国がオーガニックに動き始めたので、俺らの方が最高だねという敵対関係でやるのではなく、もう少しリンクしようということで学校給食のオーガニック協議会を立ち上げている。これとリンクして世の中を変えるような市民運動を一緒になってやっていきましょう。
・子供のころはまきの文化。補助事業で里山整備をしている。チェーンソーはプロの人がやっている。後片付けパル東京や学生さん。農家がボカシ肥料を作って研修所まで作っている。BMWで処理している。自然界の循環。中身はすべて菌。15年前は38名の有機農家が今は18名になっている。世代が変わるとやっていられない。面積も増えてきている。それをもう一回覆して行きたい。農水省がオーガニックビレッジをやりますと市町村で宣誓して、これをやる市町村が約150に増えている。200が目標。2050年まで25%が目標、学校給食で無償化が目標、有機化を全国運動にしてやれば不可能ではない。学校給食は3億円あれば無償化できる。そういう運動を展開すればいいわけです。阿賀野市で有機農家が5、6人増えた。
まとめ:人間の体と土は=。医食同源。体と土、海とBMWの世界は構造がまったく似ている。ミネラルバランスが変わると世の中にも体にも全部悪影響を及ぼす。人間の体や土の自然界にあるべき姿を壊しているのが今の近代農業、壊している具体的例が殺虫剤(ネオニコチノイド)、殺菌剤(クロールピクリン)、殺草剤(グリホサート)、ゲノム編集、自然界にはあってはならないもの、今食べている人たちはそんなに影響がないかもしれない。こども世界、孫の世界で発達障害とか自然界にないものが悪さをしていることに間違いない。
・腸内細菌、善玉菌と悪玉菌が腸の中に100兆個ある。1㎤の中に1億個の菌がある。土の中にいい菌と悪い菌がある。すべての有機物は発酵するのか、腐敗するのかで菌の質が違ってくる。腐敗する菌は病原菌。発酵する菌が食物由来から出てくる菌には放線菌。落ち葉の下など自然界に出てくる菌、竹藪の土の中の菌は糸状菌。自然界の糸状菌は良い。発酵食品の菌、納豆菌、麹菌、乳酸菌、そういう事を子どもたちに教えると身近に感じる。
・悪い菌、O157、黄色ブドウ球菌、大腸菌、サルモネラ菌、悪い菌は環境が悪いと出てくる。野菜を作っている人で悪い菌はベト病、窒素過多、光も当たらない、過密状態、菌のない状態で悪い菌が出てくる。フザリム菌、ピシウム菌、リゾクトニア菌。バランスが崩れると土も悪くなるし、体も悪くなる。有機農家の菌ちゃん先生の吉田先生と石塚農法を合体した方法を説明。固い草を下に置く。何重にもして土をかぶせる。若い主婦層を有機で育てて、道の駅で販売するとか地元の学校給食に利用してもらい、誰でもできる有機農業を増やせば世の中が変わる。これを目指している。その上に石塚農法のボカシ肥料を入れて土を乗せる。雨が降ったらマルチをする。根っこと菌が合体するとものすごく健康体になる。健康じゃないところに悪い菌が付く。悪い菌のところに虫が来る。健康体には虫が来ない。いかにいい土を作るかがポイント。放線菌、菌の相乗効果ができる。農薬、化学肥料に頼らない。木だと十年ぐらい持つ。マルチは2年ぐらい。菌の層、菌の世界を作っていく。空気穴をマルチに開ける。農業で出てきた副産物を邪魔者にしないでもう一回田畑に戻す。遊び心が大事。BMW理論は自然界を敵にしないで味方にしていく。レッツビギンとにかく何かを始めよう。石塚さんの熱いお話を終えて、あったか会議に移りました。

9:50~11:50あったか会議、これまでの活動を振り返り、A進んだこと、B進まなかったことを検証し、そこからあったかの今後の課題を出してもらい、課題から今後の活動内容についての提案を出しました。そこまでで時間切れになり、続きは次回の検討になりました。

12:00昼食釜めし屋さん山茂登にて、五目釜めしとカキフライを頂きました。鮭、ホタテ、エビと具がたくさん入っていてだしがよく出ていて人気なだけあり、釜めしもカキフライも美味しかったです。

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13:00 釜めし屋さんを出発しうららの森に向かいました。お買い物をし、近くのフルーツトマトハウスを見学して、一粒取らせて頂きました。甘くておいしかったです。

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